
子どもと大人の
耳鼻咽喉科疾患の違いとは?
子どもは大人に比べて、耳鼻咽喉科の病気にかかりやすい傾向があります。
子どもの耳・鼻・喉の管は大人より短く、耳の中の管(耳管)は大人よりも寝ている(水平な)状態なためです。
そのため、子どもの耳・鼻・喉は互いに影響しやすくなっています。
例えば、鼻水が出ている場合、鼻だけでなく耳や喉にも影響がないか確認する必要があります。
また、子どもは自分で症状を適切に表現できないことが多く、診断が難しい場合も少なくありません。
乳幼児の中耳炎では、痛みを訴えられないため、機嫌が悪くなったり耳に手をやったりする様子から判断することがあります。
さらに子どもの場合は成長発達への影響も考慮する必要があります。
滲出性中耳炎は就学児童の難聴の主な原因となり、言語発達に影響を与える可能性があります。
治療方法も異なり、子どもの場合は身体の発育段階や免疫機能の違いを考慮した治療法を選択する必要があります。
わかりにくい症状 チェック例!
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症状CHECK!
機嫌が悪い
何処かに痛み、痒み等
不快を感じている -
症状CHECK!
耳に指を入れる
耳痛、耳の痒み
耳詰まりを感じている -
症状CHECK!
よだれが多い
口呼吸をしている
咽頭通がある
子どもの耳・鼻・喉の特徴
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口蓋扁桃、咽頭扁桃が大きい
口蓋扁桃と咽頭扁桃(アデノイド)は、呼吸によって体内に入ってくるウイルスや細菌から身を守る免疫機能を担っています。口蓋扁桃は3歳頃から大きくなり始め、5~7歳頃にピークを迎えます。一方、アデノイドは4~6歳頃に最も大きくなりますこれら組織は、子どもの免疫機能を高めるため、成長とともに大きくなっていきます。そして自分の身が守れるくらいの免疫力が付くと、自然と小さくなっていくという特徴を持っています。その後、12歳ごろから自然に退化していきます。
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耳管が未発達
子どもの耳管は、大人と比べてべて短くて太く、ほぼ平らな角度になっています。これは、耳管の周りの筋肉や軟骨がまだ十分に育っていないためです。未発達な耳管であることから、子どもは中耳炎にかかりやすいとされています。耳管が短くて平らであることから、鼻やのどにいる細菌やウイルスが耳の中に入りやすくなるためです。
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鼻が詰まりやすい
子どもの鼻腔は大人に比べて狭く未発達な状態です。そのため、わずかな空気の乾燥や気温の変化などの刺激で鼻の粘膜が腫れてしまいます。(また鼻腔と副鼻腔の交通がよいため鼻水は鼻のなかで溜まりやすくなります。)鼻水も出やすく、鼻腔が狭いことからすぐに鼻づまりを起こします。
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鼻をかめない
多くの子どもは3-4歳頃まで、上手に鼻をかむことが難しく、鼻水や鼻づまりを起こしても自分で取り除くことができません。子どもは自ら意識して鼻から息を出すことが難しいためです。そのため、子どもが小さいうちは、親や保護者がサポートする必要があります。
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感染症にかかりやすい
子どもは免疫機能が大人に比べて未発達であり、細菌やウイルスに感染しやすい傾向があります。子どもは成長とともにさまざまな病原に順次感染することで、免疫を獲得していきます。また、子どもの生活環境も感染リスクを高めます。保育園や幼稚園での集団生活では、子ども同士の濃厚接触が多いためです。手洗いや手洗いや咳エチケットなどの衛生習慣が十分に身についていないことも、感染リスクを高める原因となっています。

耳のサイン
- お子さんの観るテレビの音量が大きくなった
- 「え?なんて言ったの?」とよく聞き返す
- お子さんを呼んでも返事をしない
- 耳をよく触るようになった
- 耳垢が溜まっている
鼻のサイン
- 鼻づまりや鼻水が気になる
- 鼻風邪をひきやすい
- よく口をポカンと開けていることが多い
喉のサイン
- 「のどが痛い」とよく訴えて発熱する
- のどがイガイガする、咳払いをよくする

子どもに多い病気
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風邪
開く - 症状
・発熱
検査
・咳
・鼻水、鼻づまり
・のどの痛み
・頭痛
お子さんによって現れる症状はさまざまで、すべての症状が出るとは限りません。お子さんによっては、食欲が落ちたり、ぐったりすることもあります。風邪の場合、特別な検査は行いません。付き添いの方からお子さんの症状を聞いたり、お子さんの様子を診たりしながら判断します。
治療風邪の治療は主に対症療法が中心です。医師の判断により以下のような薬が処方されることがあります。
・解熱剤:熱が高い時に使用
・咳止め:咳がひどい時に使用
・鼻づまりの薬:鼻づまりがひどい時に使用風邪の原因のほとんどはウイルスによるものなので、抗生物質は通常使用しません。
症状が悪化したり、長引いたりする場合は再度医師に相談しましょう。
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咽頭異物(魚骨異物)
開く - 症状
咽頭異物(魚骨異物)は、魚の骨がのど(特に扁桃腺)に刺さることで起こります。主な症状は、のどの痛みや違和感です。小さな子供は自分で症状をうまく伝えられないことがあるので、食事中や後に急に痛がったり、飲み込みにくそうにしていたら注意が必要です。
検査咽頭異物(魚骨異物)の検査は、まず口の中を直接目で見て確認します。見えない場合は、鼻や口から細いカメラ(内視鏡)を使ってのどの奥まで観察します。深く刺さっていたり見つからないときは、CT検査で詳しく調べることもあります。
治療咽頭異物(魚骨異物)の治療は、まず耳鼻咽喉科で専用の器具(ピンセットや鉗子付きファイバースコープ)を使い、のどに刺さった骨を安全に取り除きます。自分で取ろうとしたり、ご飯を丸飲みするのは危険なのでやめましょう。
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小児結節
開く - 症状
小児結節は、子どもの声帯にできる小さな「こぶ」のようなものです。主に声の使いすぎが原因で起こります。特に大きな声を出しがちな男の子に多く見られる病気です。主な症状は次の通りです。
・声がかすれる(声枯れ)
検査
・のどに違和感や痛みがある
・長く話すと声が続かない
・空気が漏れるような声になる小児結節が疑われる場合、次の検査を行います:
・喉頭ファイバースコープ検査:細い管のようなカメラを鼻から入れて、のどの奥の声帯を観察する
・喉頭ストロボスコープ検査:声帯の振動の様子を詳しく調べるこれらの検査は少し苦手に感じる子もいますが、痛みはほとんどありません。
治療声の安静:大きな声を出さないようにする。
吸入治療:のどの炎症を抑える薬を吸入。
発声指導:正しい声の出し方を子どもに教える。
加湿:部屋の湿度を保つ。多くの場合、声を大切に使うことで自然に治ります。手術が必要になることは稀です。
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急性中耳炎
開く - 症状
急性中耳炎は、主に風邪などをきっかけに細菌やウイルスが耳管を通って中耳に侵入し、炎症を引き起こす病気です。主な症状は次の通りです。
・突然の耳の痛み
・発熱
・耳だれ急性中耳炎は3歳までに約8割の子どもが経験するほど一般的な病気です。
検査急性中耳炎の検査方法は次の通りです。
・鼓膜の観察:医師が耳鏡や顕微鏡、内視鏡を使って鼓膜を詳しく観察
・聴力検査:必要に応じて聴力の程度を測定
・ティンパノメトリー:耳に軽い圧をかけて鼓膜の動きを調べる検査
・細菌検査:必要な場合、耳の分泌物から細菌を採取して検査これらの検査は痛みをほとんど伴わず、お子さんの耳の状態に合わせて適切な検査が選ばれます。
治療急性中耳炎の治療は症状の重さに応じて行われます。軽症の場合は自然に治ることもあるため、痛み止めを使いながら経過観察をします。中等症以上では抗生剤を使用し、細菌感染を抑える治療を行います。膿が溜まっている場合には鼓膜切開術で膿を排出し、痛みや発熱を軽減します。急性中耳炎は放置すると重症化する可能性があるため、耳鼻咽喉科での治療が重要です。
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滲出性中耳炎
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滲出性中耳炎は、子どもに非常によく見られる耳の病気です。しかし、痛みがないため家庭では気づきにくいことも。症状のサインを見逃さないようにしましょう。
・耳の聞こえが悪くなる
・テレビの音量を大きくする
・大きな声で話す
・よく耳を触る
・名前を呼んでも返事をしない・聞き返すお子さんがこのような様子をみせたら、滲出性中耳炎が疑われます。
検査滲出性中耳炎が疑われる場合、耳鼻咽喉科では次の検査を行います。
・耳の診察:小さな顕微鏡や内視鏡を使って、耳の奥にある鼓膜を観察
治療
・聴力検査:5歳以上のお子さんには、どのくらい聞こえているかを調べる検査をする
・ティンパノメトリー検査:耳に軽い圧をかけて、鼓膜の動きを調べる滲出性中耳炎の治療方法は、症状の程度によって異なります。
・軽度の場合
薬を服用して炎症を抑えます。「オトヴェント」という道具を使って、鼻から耳に空気を送る練習をすることもあります・症状が強かったり3ヵ月以上続く場合
鼓膜に小さな穴を開けて、たまった液体を排出する【鼓膜切開術】を行います。また、鼓膜に小さな管を入れて液体が溜まりにくくする【鼓膜チューブ留置術】を行うときもあります。
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小児難聴
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小児難聴は、子どもの聴力に問題がある状態を指します。主な症状には、言葉の発達の遅れ、大きな音に反応しない、名前を呼んでも振り向かない、などがあります。小児難聴は、言語発達や社会性の獲得に大きな影響を与える可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。
検査小児難聴の検査方法は、お子さまの年齢や発達段階に応じて様々な方法があります。新生児では、自動ABRやOAEという特殊な機器を使用し、音に対する脳や内耳の反応を調べます。乳幼児以降は、聴力検査が行われます。
治療小児難聴の治療方法は、原因や難聴の程度に応じて異なります。軽度から中等度の場合は補聴器を装用し、音を聞く訓練を行います。高度から重度の場合、補聴器で十分な効果が得られない場合には人工内耳手術を検討します。
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副鼻腔炎(ちくのう症)
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副鼻腔炎は、お子さんの鼻の奥にある空洞(副鼻腔)で炎症が起きる病気です。
・黄色や緑色のドロドロした鼻水が出る
・鼻づまりがひどくなる
・頭が重く感じたり、頭痛がする
・顔を押すと痛みを感じる鼻づまりがひどくなると口呼吸をするようになったりいびきをかくようになったりします。
検査副鼻腔炎が疑われるときは次のような検査を行います。
・問診
・鼻の中の観察
・鼻水の検査
・アレルギー検査症状が重い場合や、治りにくい場合には、レントゲンやCT検査を行うこともあります。
治療副鼻腔炎の治療はお子さんの症状や年齢によって異なりますが、主な治療方法は次の通りです。
・薬物療法…抗生物質や抗アレルギー薬が処方されます
・鼻の処置…鼻水の吸引や薬を霧状にして吹き付けるネブライザー療法
・手術…症状が重く薬での治療が難しい場合に限る。10歳以上の子どもが対象
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アレルギー性鼻炎
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季節性(花粉など)と通年性(ダニやハウスダストなど)の2種類があり、2~3歳から発症することもあります。主な症状は次の通りです。
・鼻づまり
・目のかゆみ
・のどの違和感
・耳のかゆみ鼻づまりで寝つきがわるい、鼻血が出やすい場合は耳鼻咽喉科へ相談しましょう。
検査子どものアレルギー性鼻炎の検査方法には次のようなものがあります。
・鼻鏡検査:医師が鼻の中を観察し、粘膜の状態を確認
・鼻汁好酸球検査:鼻水中の好酸球(白血球の一種)を調べ、アレルギー反応の有無を確認
・血液検査:アレルギーの原因物質(アレルゲン)を特定
・皮膚テスト:アレルゲンを皮膚に接触させて反応を確認年齢や症状に合わせて適切な検査方法を選択します。
治療子どものアレルギー性鼻炎の治療には主に3つの方法があります。
・薬物療法:抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬を使用し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を軽減。
・アレルゲン免疫療法:アレルギーの原因物質を少しずつ体に慣らす治療。5歳以上から可能。症状や年齢に合わせて、これらの方法を組み合わせて治療を行います。
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扁桃肥大
開く - 症状
扁桃肥大は子どもによく見られる病気です。のどの奥にある扁桃(へんとう)という組織が大きくなる状態のことを指します。主な症状は次の通りです。
・いびきが大きい
・食べるのが遅い、または食べづらそう
・鼻づまりや鼻声
・寝ている時に息が止まる(睡眠時無呼吸)これらの症状が続く場合は、扁桃肥大の可能性があります。
検査扁桃肥大の診断には、いくつかの検査が行われます。
・問診
治療
・口の中の診察扁桃肥大の治療方法は、症状の程度によって異なります。
軽度の場合…様子を見守ることもあります。子どもの成長とともに扁桃が小さくなることもあるためです。
重度の場合…症状が強く、日常生活に支障がある場合は手術(扁桃摘出術)を検討します。全身麻酔で行い、肥大した扁桃を取り除きます。
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アデノイド
開く - 症状
アデノイドは、3~6歳頃に最も大きくなる鼻と喉の間にある組織です。肥大すると、次のような症状が表れます。
・鼻づまりや口呼吸
・いびきや睡眠中の呼吸停止
・鼻声
・口を開けたままの表情(アデノイド顔貌)これらの症状が続くと、中耳炎や副鼻腔炎、さらには成長障害や学習障害のリスクが高まります。
検査子どものアデノイド検査には主に3つの方法があります。
・問診: いびきや鼻づまりなどの症状を確認
・内視鏡検査: 鼻や喉にカメラを入れ、アデノイドの大きさや状態を直接観察
・画像診断: CTやMRI、レントゲンでアデノイドの大きさや位置を調べるまた、睡眠時無呼吸が疑われる場合は、自宅や病院で夜間の呼吸モニター検査を行うこともあります。
治療子どものアデノイド治療には主に2つの方法があります。
・薬物療法: アレルギーが原因の場合は、コルチコステロイド点鼻薬や抗ヒスタミン薬を使用。細菌感染の場合は抗生物質を投与。
・手術療法: 薬物療法が効果的でない場合や、症状が重い場合はアデノイド切除術を行う治療法の選択は、お子さんの症状や年齢、アデノイドの大きさなどを考慮して医師が判断します。
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慢性扁桃炎
開く - 症状
慢性扁桃炎は、のどの扁桃が長期間炎症を起こしている状態で、年に4回以上扁桃炎を繰り返す場合によく見られます。主な症状は、のどの違和感や軽い痛み、微熱、疲れやすさ、口臭などが長く続くことです。急性扁桃炎のような強い発熱や激しい痛みは少なく、症状が穏やかに続くのが特徴です。
検査慢性扁桃炎の検査は、まず医師がのどの腫れや赤みを目で見て確認し、症状について詳しく聞きます。必要に応じて、細いカメラ(内視鏡)でのどの奥まで観察します。また、綿棒でのどを軽くこすって細菌を調べたり、血液検査で体の中の炎症の程度を調べることもあります。
治療慢性扁桃炎の治療は、まずうがいや漢方薬、炎症を抑える薬などで症状を和らげます。細菌が原因の場合は抗生物質を使います。症状が重い場合や何度も繰り返す場合は、扁桃を手術で取ることもあります。手術は全身麻酔で行い、入院が必要です。
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おたふく風邪
開く - 症状
おたふく風邪は主に子どもがかかるウイルス性の病気です。特徴的な症状は、耳の下やあごの下の腺が腫れることです。この腫れは片側または両側に現れ、1~3日でピークに達します。その他、次のような症状が見られます。
・突然の発熱
・頭痛
・喉の痛み
・食欲不振感染力が強いため、子どもが発症したら少なくとも5日間は保育園や幼稚園を休ませましょう。予防にはワクチン接種が効果的です。
検査おたふく風邪の検査方法は次の2つです。
・臨床診断:医師が症状や周囲の感染状況から判断。特徴的な耳の下の腫れや発熱などの症状を確認。
・血液検査:確定診断のため、ムンプスウイルスの抗体価を測定。多くの場合、臨床症状から診断が可能ですが、確実な診断には血液検査が必要です。
治療おたふく風邪の治療は主に対症療法です。特効薬はないため、症状を和らげることが中心となります。発熱や痛みには、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を使用します。腫れた耳下腺には冷却パックを当てて痛みを軽減します。
登園・登校の目安症後5日後に全身の状態がよければ登校できます。
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インフルエンザ
開く - 症状
インフルエンザは、冬に流行する感染力の強いウイルス性の病気です。主な症状は次の通りです。
・38℃以上の高熱
・頭痛
・関節痛
・全身のだるさ
・咳、のどの痛み
・鼻水通常1週間程度で改善しますが、乳幼児は重症化しやすいため、注意が必要です。
検査インフルエンザの検査は、主に鼻やのどから検体を採取して行います。一般的な方法は、綿棒を鼻の奥に入れて粘膜をこすり取るもので、痛みを伴うことがあります。検査時間は約5~15分と短く、結果をすぐに知ることができます。
治療インフルエンザの治療は、主に対症療法と抗インフルエンザ薬の投与で行われます。対症療法では発熱や咳などの症状を和らげ、抗インフルエンザ薬は発症から2日以内に使用すると効果的です。
登園・登校の目安登園・登校の目安は、「発症後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過するまで」です。両方の条件を満たす必要があるため、早く解熱しても5日間は登園できません。
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溶連菌感染
開く - 症状
溶連菌感染症は主に2~10歳の子どもに多く見られる病気です。主な症状は38度以上の高熱とのどの痛みで、急に始まります。また、体や手足に小さな赤い発疹が出たり、舌がイチゴのようになる「いちご舌」が特徴的です。
検査子どもの溶連菌感染の検査方法には主に3つあります。
・迅速診断キット:のどの奥を綿棒でこすって採取した液を使い、5分程度で結果が出る。
・培養検査:のどの粘膜を採取して培養し、より正確に菌の有無を調べる。検査結果が出るまでに数日かかる。
・血液検査:溶連菌に対する抗体量を調べる。主に合併症の診断に使用される。医師は症状と合わせてこれらの検査結果を総合的に判断し、診断を行います。
治療子どもの溶連菌感染症の治療には、抗生物質(主にペニシリン系やセフェム系)が用いられます。服用を始めると1~2日で熱やのどの痛みが改善しますが、7~10日間の服薬が必要です。症状が治まっても薬を途中でやめると、リウマチ熱や腎炎などの合併症を引き起こす可能性があります。
登園・登校の目安適正な抗菌剤治療開始後24時間を経て全身状態が良ければ登校できます。
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アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱、流行性角結膜炎)
開く - 症状
アデノウイルス感染症は、子供によく見られる感染症です。主な症状は次の通りです。
・高熱(38~40度)が4~5日続く
・のどの痛み
・咳
・鼻水目の充血や目やにが出る結膜炎の症状があらわれることもあります。アデノウイルス感染症は感染力が強く、飛沫や接触で簡単に広がります。症状が治まった後も、2種間程度ウイルスを保菌し排出し続ける可能性があるため注意が必要です。
検査アデノウイルス感染症の主な検査方法は次の通りです。
・迅速抗原検査:のどの奥や目から綿棒で検体を採取し、専用の検査キットで調べる。結果は15分程度で判明。
・咽頭ぬぐい液検査:のどの奥から綿棒で検体を採取。
・結膜ぬぐい液検査:目の結膜から検体を採取。これらの検査は痛みもほとんどなく、子どもでも簡単に受けられます。
治療アデノウイルス感染症の治療には特効薬がなく、対症療法が中心です。高熱や喉の痛みには解熱剤や痛み止めを使用し、脱水を防ぐために経口補水液や水分補給をこまめに行います。症状が重い場合は早めに受診しましょう。
登園・登校の目安主要症状が消失した後、2日を経過するまで
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手足口病
開く - 症状
手足口病は夏に流行しやすい子どもの感染症です。主な症状は、手のひら、足の裏、口の中に2~3mmの小さな水疱や赤い発疹ができることです。発熱は軽度で、多くの場合38℃以下です。
検査手足口病の診断は、主に症状や視診によって行われます。特別な検査は通常必要ありません。医師は、手のひら、足の裏、口の中の発疹や水疱を確認し、発熱の有無や周囲での流行状況を考慮して診断します。
治療手足口病には特効薬がないため、主に症状を和らげる対症療法が行われます。発熱には解熱剤を使用し、口内の痛みには鎮痛薬を使うことがあります。
登園・登校の目安発熱や咽頭・口腔の水泡・潰瘍を伴う急性期は出席停止、治癒期は全身状態が改善すれば登校できます。
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ヘルパンギーナ
開く - 症状
ヘルパンギーナは主に乳幼児に多く、夏に流行するウイルス性の感染症です。感染後2~4日の潜伏期間を経て、突然の38~40℃の高熱とのどの痛みが現れます。特徴的なのは、のどの奥や口腔粘膜に小さな水ぶくれができ、それが破れて潰瘍となり痛みを伴うことです。痛みにより食事や水分摂取が困難になるため脱水症状に注意が必要です。
検査ヘルパンギーナの診断は、主に症状と口腔内の所見から行われます。医師が喉の奥や口腔粘膜の水疱や潰瘍を確認し、発熱の経過や周囲の流行状況も考慮して判断します。特別な検査キットはなく、通常は臨床症状のみで診断可能です。
治療ヘルパンギーナの治療は主に対症療法です。特効薬はないため、症状を和らげることが中心となります。高熱には解熱剤を使用し、のどの痛みには鎮痛剤を用いることがあります。脱水症状になりやすいので、水分補給が大事です。
登園・登校の目安発熱や咽頭・口腔の水泡・潰瘍を伴う急性期は出席停止。治癒期は全身状態が改善すれば登校できます。
