耳鼻科コラム

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子どものインフルエンザ予防接種は注射とフルミストどちらがいい?

「注射を嫌がるからフルミストにしたいけれど、本当に大丈夫なのか」

「効果や副反応は、結局どちらがよいのか」

「喘息がある場合は、どちらを選べばよいのか」

お子さんのインフルエンザ予防接種について、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

2026年は例年よりも早いペースでインフルエンザの流行が広がっており、早めに予防接種を検討するご家庭も増えています。

この記事では、注射とフルミストの違いを簡単に整理したうえで、お子さんの状況別にどちらを選べばよいかを解説します。

インフルエンザワクチンは注射とフルミストの2種類

インフルエンザの予防接種には、注射とフルミストの2種類があります。まずは違いを表で確認しましょう。

比較項目 注射(不活化ワクチン) フルミスト(経鼻弱毒生ワクチン)
接種方法 うでに注射 鼻に噴霧
対象年齢 生後6ヶ月以上 2歳以上19歳未満
接種回数 年齢により年1〜2回 年1回
痛み あり ほぼなし
主な副反応 発熱、注射部位の痛みなど 鼻水、鼻づまり、咳など
向いているケース 幅広い年齢の方、フルミストが不向きな方 注射が苦手な方、通院回数を減らしたい方

フルミストは2023年に国内で製造販売承認され、2024/25シーズンから接種が始まった、鼻に噴霧するタイプのワクチンです。

それぞれの特徴を踏まえたうえで、次の章から状況別の選び方をみていきましょう。

子どもの状況別にみる注射とフルミストの選び方

フルミストと注射、どちらを選べばよいかは、お子さんや家庭の状況によって変わります。

ひと目でわかる選び方
  • 注射が苦手・通院回数を減らしたい → フルミストも選択肢
  • 2歳未満・19歳以上 → 注射
  • 重度の喘息や喘鳴がある → 注射を含めて医師に相談
  • 家族に重い免疫不全のある人がいる → 注射を含めて医師に相談
  • 上記に当てはまらない → 痛み・通院回数・費用などで選択

代表的なケースを確認しましょう。

注射が苦手で通院回数を減らしたいならフルミストが選択肢

注射の痛みを嫌がって毎年大変な思いをしているご家庭も多いのではないでしょうか。フルミストは鼻にスプレーするだけで接種が完了し、回数も年1回で済むため、注射が苦手なお子さんや通院の負担を減らしたいご家庭の選択肢になります。

2歳未満と19歳以上は注射

フルミストの対象年齢は2歳以上19歳未満と決まっています。この年齢に当てはまらない場合はフルミストを選ぶことができないため、注射での接種が基本になります。

喘息がある場合は注射を含めて医師に相談

日本小児科学会は、喘息のある人にはフルミストよりも従来の不活化ワクチンを推奨しています。とくに重度の喘息がある人や喘鳴(ぜいぜいとした呼吸)がみられる場合は、フルミストの接種に注意が必要です。喘息の既往がある場合は、接種前に医師へ相談しましょう。

家族に免疫が低下している人がいる場合は注射を含めて医師に相談

フルミストの接種後は、鼻や喉からワクチン由来のウイルスが排出されることがあります。日本小児科学会は、周囲に免疫不全のある人がいる場合には、不活化ワクチンの使用を推奨しています。

兄弟姉妹がいる場合は無理に同じ方法にしなくてよい

フルミストの対象年齢に当てはまらないお子さんがいる場合、兄弟姉妹で接種方法が違っても問題ありません。それぞれのお子さんの年齢や体質に合わせて選びましょう。

フルミストと注射の効果に明確な差はない

現時点では、フルミストと従来の注射のどちらがインフルエンザの罹患予防効果に優れているか、明確な差は確認されていません。

そのため、効果の高さだけで選ぶのではなく、お子さんの年齢や体質、接種方法、通院回数などを踏まえて選ぶことが大切です。

注射とフルミストで副反応の種類が異なる

副反応にも違いがありますが、どちらが少ないかよりも、どのような症状が起こりやすいかに注目するとよいでしょう。

注射でみられやすい副反応
  • 発熱
  • 注射部位の痛みや腫れ
フルミストでみられやすい副反応
  • 鼻水・鼻づまり
  • 咳
  • のどの痛み

いずれも数日のうちに回復することが多いとされています。まれに、どちらのワクチンでもショックやアナフィラキシー(急激なアレルギー反応)などの重い副反応が起こる可能性があります。

2026年は例年より早めの接種がおすすめ

2026年9月時点の全国のインフルエンザ定点当たり報告数は5.54人で、前の週(3.29人)から大きく上昇し、昨年の同じ時期(0.72人)と比べても大幅に増加しています。

福岡県内も同様の傾向で、定点当たり報告数は第36週の2.65人から第37週には4.43人まで上昇しました。

例年より早いペースで流行が広がっているため、接種を検討している方は早めに動き出すことをおすすめします。

フルミストは従来の注射に比べて流通量が少なく、予約が取りづらくなる傾向があるともいわれています。

予約状況は医療機関によって異なるため、接種を希望する方は早めにまつばら耳鼻咽喉科へお問い合わせください。

まとめ

子どものインフルエンザ予防接種には、注射とフルミストの2種類があります。効果に明確な差はないとされているため、お子さんの年齢や体質、ご家族の状況に合わせて選ぶことが大切です。

まとめ
  • フルミストと注射で、インフルエンザにかかることを防ぐ効果に明確な違いはない
  • 2歳未満・19歳以上は注射、喘息がある場合は医師への相談がおすすめ
  • 家族に妊婦・乳児・免疫が低下している人がいる場合も医師に相談を
  • 2026年は流行が早いため、早めの接種の検討がおすすめ

福岡市西区姪浜にお住まいの方で、インフルエンザワクチンの接種方法をお悩みの方は、お気軽にまつばら耳鼻咽喉科へご相談ください。お子さんに最適な接種方法を一緒に考えていきましょう。

ABOUT ME

【執筆・監修】まつばら耳鼻咽喉科 院長・医学博士 松原 尚子

日本耳鼻咽喉科学会/専門医・指導医、身体障害者福祉法第15条指定医、補聴器認定医

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